
昔から聴いています。
そして今も。
チック・コリア率いるリターン・トゥ・フォーエヴァーのアルバム。
80年代の終わりにチック・コリアが福岡に来た時に見に行きました。
あの時は、チック・コリア・エレクトリック・バンドで来日してたんだけど、第一部と第二部に分かれていて(コンサートの合間に休憩が入った)、とても感動した記憶がある。
あの演奏レベル&内容で4,000円ちょっとだったのは、ホントに得しましたね^^
で、コンサートが終わって会場から出たら先輩が「楽屋裏口に行こうぜ!」って一緒に走ったのですよ。
楽屋裏口にはファンが数名、それを抑えるように黒服の音楽事務所の方々がおりました。
「これ以上入ったらダメですよ!!」
そんな事を言われつつも、チックたちが裏口から姿を見せると、皆黒服たちの隙間からチックに叫んでいました。
「サイン!プリーズ!!」って^^
チック・コリアはじめメンバーの方々は、にっこり笑って乗り込もうと足を入れかけた車から離れて、僕らの方へ近付いてきた。
軽く黒服たちに「OK OK」と言いながらチックはファンの差し出した色紙にスラスラとサインをしてくれましたよ。
チックに限らず当時のエレクトリック・バンドは凄腕のプレイヤーばかりで先輩はデイブ・ウェックルにサインを求め、僕はジョン・パティトゥッチにサインを求めていた。
そして僕らの横で女の子が「写るんです」をチックに見せて(一緒に写真を)と言いかけたその時、黒服の1人が「これはダメだって!! 言ってるでしょ!」と女の子の腕を持ち上げて、女の子宙吊り状態に。
それを見たチックが「NO! NO!」と黒服に詰め寄り険しい表情で黒服に何か言っていた。
たぶん「降ろしてやれ。僕達は大丈夫だから」と言っていたのだろう。
女の子に笑顔で「一緒に写真撮りましょう」と…。
なんて、いい人なんだ
僕はそれを見ただけで、もう感動いっぱいでしたよ。
全身全霊で演奏して、くたくたのはずなのに(実際、チックは汗びっしょりでした)、ファンに対しては物凄く紳士だったから。
それを思うと、僕らが求めていたサインや写真なんかはとても失礼な行為なんだなぁ、と思いましたね。
最後にフランク・ギャンバレ(スウィープ奏法の名手)が「写真、送ってね^^」って笑顔で車に乗り込んだ姿が、とても清々しかったです。
チック・コリアのアルバムを聴くとその時の事が思い出される。
あれからだいぶ年を重ねてきたけど、あの時のチック・コリアの姿に「紳士的である事」を学んだと、僕は思う。
人間的に成熟した大人の姿を間近で、しかも日本人以外で見たのは、あれが初めてだったんだろうね。
そんな思い出話を書きながら、このアルバムを紹介した意図は?と訊かれるとw
やっぱり「スペイン」なんだよね。
このアルバムの最後を飾る「スペイン」という曲。
たぶん誰もが一度は、どこかでメロディを聞いていると思う。
この曲を聴くだけでも価値のあるアルバムだと思う。
スタンリー・クラークのウッド・ベースも冴えてるしね。









